タイトルは「シブヤフィフティーン」と読みます。10年ほど前に、テレビ朝日系で深夜に放映されていた特撮ドラマのタイトルです。
オープニングでは、『バーチャルワールドで生きる15歳たち』とナレーションが入ります。
ある日、主人公のツヨシは、記憶を失った状態でシブヤの街中で目覚め、口から紙切れを吐き出します。その紙切れには『シブヤから出ろ』と書いてありました。
この物語は、渋谷のようで渋谷ではないバーチャル世界を舞台に繰り広げられます。(劇中の看板等は、『渋谷』ではなく『シブヤ』となっています)
シブヤでは、3つのギャンググループ(「パルハンズ」「ブンカム」「ラブゲン」)が勢力争いをしています。この3つのグループは、皆が皆、なぜか15歳の若者達です。
そしてもう一つ、シブヤの特徴。他人を死に追いやる程傷つけるような反社会的行為に及んだ15歳は、体に特定の紋章が浮かび上がり、「ピース」という処刑人に殺されてしまうんです。紋章が浮かび出た者は、逆らうことは許されず、「行ってきます」と言って、抵抗することなくピースに殺されなければなりません。そして、それを見ている周りの者は「行ってらっしゃい」と言って傍観するだけなのです。(ピースはとても強いので、黙って見ているしかないのですが・・・)
それがシブヤの決まりなのです。
しかし、「エマ」という15歳の少女だけは、その「ピース」を倒すことができます。「エマ」はマージ(変身)能力を持ち、マージすることによって、身体にパワードスーツのようなものを装着し、ピースと戦うのです。「エマ」はシブヤの中では特別な存在なのです。(ちなみに、「エマ」は『新垣結衣ちゃん』が演じてます。超かわいいです)
ツヨシはシブヤという世界に疑問を持ち、シブヤを出ようとします。しかし、どうやってもシブヤからは出られない。踏切を渡ろうとすると、当然電車が走ってくる。「新宿」行きのバスに乗ったはずが、そのバスはいつのまにか「シブヤ循環バス」に変わっている・・・等々。
さて、ここでもう一つの謎があります。シブヤでピースに殺された15歳はどうなるのか。実は、その15歳は「リセット」され、別の人格になって生き返ります。記憶は「リストア」され、以前の記憶は新しい記憶に書き換えられます。シブヤの15歳達は、ずっとこれを繰り返しているのです。殺され、リセットされ、リストアされ。殺され、リセットされ、リストアされ。リセットされ、リストアされ。でも、本人達は気付いていません。記憶は、その都度、書き換えられているんです。
しかし、ツヨシはそのことに気付いてしまうんです、何かがおかしいと。そして、自分も何度もリセットされていると。このツヨシの考え、そして、シブヤを出ようとする行動、これはある種のバグだというのですが・・・。
紆余曲折を経て、バグであるツヨシと、特別な存在であるエマは一緒にシブヤを出ようとします。しかし、エマにはシブヤを出てはいけない理由があったんですね、実は。
さてさてさて、放映を重ねる度に、謎が解き明かされていくのですが、この『シブヤ』という世界、冒頭のナレーションでもあったように、実はバーチャル世界。問題を抱える15歳の若者達を矯正する教育システムなんです。「ピース」は処刑人ではなく、悪いことをする15歳へのお仕置き的存在だったんです。
15歳達は学校の教室で眠ったようになっています。そして、意識だけがこのシブヤに送り込まれていたんですね。そもそも「シブヤ」以外の世界は構築されていない為、シブヤから出ることは決して出来ないようになっていたんです。それでも「シブヤ」を出ようとすれば、意識は強制的に本体に戻ることになっているようですが・・・。
そもそもこの「シブヤシステム」は、ある15歳の少女が起こした凶悪事件をきっかけに開発されました。しかし、その開発過程でトラブルが起こり、その少女は植物状態になってしまったんです。その少女が「エマ」です。システムを開発した教授は、エマの意識をシブヤに解き放ちました。意識だけでも自由に生きさせる為に。だから、エマはシブヤを出てはいけなかったんです。エマは、「シブヤ」でしか生きられないんです。
最終的には、システムは崩壊し、エマとツヨシは一緒に「シブヤ」から出るのですが・・・。
エンディングは、解釈によるかもしれませんが、二人の未来を感じさせるものでした(と思う)。
なかなか面白い作品でしたよ。そして面白いだけでなく、いろいろと考えさせられる部分もありました。まあ、100%ないとは思いますが、続編が見たいなー、なんて思ってます!
オープニングでは、『バーチャルワールドで生きる15歳たち』とナレーションが入ります。
ある日、主人公のツヨシは、記憶を失った状態でシブヤの街中で目覚め、口から紙切れを吐き出します。その紙切れには『シブヤから出ろ』と書いてありました。
この物語は、渋谷のようで渋谷ではないバーチャル世界を舞台に繰り広げられます。(劇中の看板等は、『渋谷』ではなく『シブヤ』となっています)
シブヤでは、3つのギャンググループ(「パルハンズ」「ブンカム」「ラブゲン」)が勢力争いをしています。この3つのグループは、皆が皆、なぜか15歳の若者達です。
そしてもう一つ、シブヤの特徴。他人を死に追いやる程傷つけるような反社会的行為に及んだ15歳は、体に特定の紋章が浮かび上がり、「ピース」という処刑人に殺されてしまうんです。紋章が浮かび出た者は、逆らうことは許されず、「行ってきます」と言って、抵抗することなくピースに殺されなければなりません。そして、それを見ている周りの者は「行ってらっしゃい」と言って傍観するだけなのです。(ピースはとても強いので、黙って見ているしかないのですが・・・)
それがシブヤの決まりなのです。
しかし、「エマ」という15歳の少女だけは、その「ピース」を倒すことができます。「エマ」はマージ(変身)能力を持ち、マージすることによって、身体にパワードスーツのようなものを装着し、ピースと戦うのです。「エマ」はシブヤの中では特別な存在なのです。(ちなみに、「エマ」は『新垣結衣ちゃん』が演じてます。超かわいいです)
ツヨシはシブヤという世界に疑問を持ち、シブヤを出ようとします。しかし、どうやってもシブヤからは出られない。踏切を渡ろうとすると、当然電車が走ってくる。「新宿」行きのバスに乗ったはずが、そのバスはいつのまにか「シブヤ循環バス」に変わっている・・・等々。
さて、ここでもう一つの謎があります。シブヤでピースに殺された15歳はどうなるのか。実は、その15歳は「リセット」され、別の人格になって生き返ります。記憶は「リストア」され、以前の記憶は新しい記憶に書き換えられます。シブヤの15歳達は、ずっとこれを繰り返しているのです。殺され、リセットされ、リストアされ。殺され、リセットされ、リストアされ。リセットされ、リストアされ。でも、本人達は気付いていません。記憶は、その都度、書き換えられているんです。
しかし、ツヨシはそのことに気付いてしまうんです、何かがおかしいと。そして、自分も何度もリセットされていると。このツヨシの考え、そして、シブヤを出ようとする行動、これはある種のバグだというのですが・・・。
紆余曲折を経て、バグであるツヨシと、特別な存在であるエマは一緒にシブヤを出ようとします。しかし、エマにはシブヤを出てはいけない理由があったんですね、実は。
さてさてさて、放映を重ねる度に、謎が解き明かされていくのですが、この『シブヤ』という世界、冒頭のナレーションでもあったように、実はバーチャル世界。問題を抱える15歳の若者達を矯正する教育システムなんです。「ピース」は処刑人ではなく、悪いことをする15歳へのお仕置き的存在だったんです。
15歳達は学校の教室で眠ったようになっています。そして、意識だけがこのシブヤに送り込まれていたんですね。そもそも「シブヤ」以外の世界は構築されていない為、シブヤから出ることは決して出来ないようになっていたんです。それでも「シブヤ」を出ようとすれば、意識は強制的に本体に戻ることになっているようですが・・・。
そもそもこの「シブヤシステム」は、ある15歳の少女が起こした凶悪事件をきっかけに開発されました。しかし、その開発過程でトラブルが起こり、その少女は植物状態になってしまったんです。その少女が「エマ」です。システムを開発した教授は、エマの意識をシブヤに解き放ちました。意識だけでも自由に生きさせる為に。だから、エマはシブヤを出てはいけなかったんです。エマは、「シブヤ」でしか生きられないんです。
最終的には、システムは崩壊し、エマとツヨシは一緒に「シブヤ」から出るのですが・・・。
エンディングは、解釈によるかもしれませんが、二人の未来を感じさせるものでした(と思う)。
なかなか面白い作品でしたよ。そして面白いだけでなく、いろいろと考えさせられる部分もありました。まあ、100%ないとは思いますが、続編が見たいなー、なんて思ってます!